「エクセル簿記」は、青色申告や白色申告をサポートするために設計された便利なソフトウェアで、Microsoft Excel上で動作するため、Excelに慣れている人にとって使いやすく、無料で青色申告に必要な帳簿を作成できます。
本記事では、エクセル簿記(公式サイトはこちら)の特徴やメリット、導入方法、具体的な使い方について詳しく解説します。
エクセル簿記とは?

「エクセル簿記」は、Microsoft Excelの機能を活用して青色申告に必要な帳簿を作成できるソフトです。仕訳帳、総勘定元帳、損益計算書、貸借対照表などを簡単に作成でき、青色申告の要件を満たす帳簿を効率的に整えることができます。
Vector(Vector:エクセル簿記ダウンロードサイトへ)でダウンロード可能で、テンプレート形式になっているため、ソフトウェアのインストールは不要。Excelさえあれば動作します。
特徴とメリット
1. 低コストで導入可能
エクセル簿記は無料でダウンロードできるバージョンも用意されており、有料版もリーズナブルな価格設定です。専用の会計ソフト(例:弥生会計やfreee)を購入する必要がなく、コストを抑えたいフリーランスや駆け出しの個人事業主のお財布に優しいのが最大の特徴です。
2. 青色申告の要件をカバー
青色申告に必要な複式簿記の帳簿作成をサポートしています。具体的には以下の帳簿を簡単に作成可能:
- 仕訳帳
- 総勘定元帳
- 損益計算書
- 貸借対照表
65万円控除の条件を満たす帳簿も作成可能です。
3. Excelの操作感をそのまま利用
Excelに慣れている人なら、エクセル簿記もすぐに使いこなせます。複雑な操作は不要で、セルに取引内容を入力するだけで、自動的に仕訳や集計が行われます。
4. 柔軟なカスタマイズ
テンプレートをカスタマイズすることで、自分の事業に合ったフォーマットを作成できます。勘定科目の追加やデザインの変更も自由自在。
5. クラウド対応でデータ共有も簡単
ファイルをクラウドストレージ(Google DriveやOneDriveなど)に保存すれば、複数デバイスでデータを共有したり、バックアップを取るのも簡単です。
使い方:エクセル簿記の基本操作
エクセル簿記の操作はシンプルで、初心者でも迷わず使い始めることができます。
1. ダウンロードと初期設定
- Vectorサイト(エクセル簿記ダウンロードサイト)からテンプレートをダウンロードします。
- Excelでファイルを開き、最初に「基本設定シート」で以下を入力します:
- 事業名
- 期首日(会計年度の開始日)
- 勘定科目
2. 取引の入力
「仕訳帳シート」で取引内容を入力します。以下の項目を記載するだけで、自動的に計算が進みます。
- 日付:取引の日付を入力。
- 借方科目・金額:費用や資産が増加した場合の科目と金額を入力。
- 貸方科目・金額:収入や資産が減少した場合の科目と金額を入力。
- 摘要:取引の簡単な説明を入力。
例)文房具を現金で購入した場合
日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|---|
2024/01/05 | 消耗品費 | 3,000円 | 現金 | 3,000円 | 文房具購入 |
3. 自動計算と帳簿の確認
取引を仕訳帳に入力すると、他のシート(総勘定元帳、損益計算書、貸借対照表)に自動的に反映されます。
- 総勘定元帳では、各勘定科目の詳細が確認可能。
- 損益計算書と貸借対照表は、自動集計されたデータを基に作成されます。
4. 青色申告書類の出力
青色申告に必要な帳簿をエクセル簿記上で完成させた後は、確定申告書を作成します。
- e-Taxに直接入力する際は、エクセル簿記のデータを参照。
- 必要に応じて帳簿をPDF形式に変換し、印刷することも可能です。
活用のコツと注意点
1. こまめな入力を心がける
取引が発生するたびに、エクセル簿記に記録を付ける習慣をつけましょう。溜めてしまうと後で整理が大変です。
2. バックアップの徹底
エクセルファイルはデータが消えるリスクがあるため、クラウドや外部ストレージに定期的にバックアップを取りましょう。
エクセル簿記はどんな人におすすめ?
- 初期費用を抑えたい人:専用ソフトを購入せず、Excelで完結したい方に最適。

エクセルと簿記に自信がある人には馴染みやすいと思います。ですが、少しでも簿記に懸念がある人は、無料会計ソフトのご利用をおススメします。
こちらの記事で詳しく無料会計ソフトをご紹介しています。
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